くらし情報『航空会社のつくりかた (3) エアバスかボーイングか! A320導入の裏で実施した"業界の非常識"』

2015年9月3日 10:30

航空会社のつくりかた (3) エアバスかボーイングか! A320導入の裏で実施した"業界の非常識"

航空会社のつくりかた (3) エアバスかボーイングか! A320導入の裏で実施した"業界の非常識"
堀高明代表取締役社長とともにスターフライヤーを立ち上げたひとりとして、スターフライヤー創業の歴史をここに記していこうと思う。前回、航空事業をはじめるにあたって必要な初期資金を60億円とし、出資要請で苦戦を強いられた話に触れた。スターフライヤー就航2年前の2004年と言えば長く苦しい資金集め、そして、機材の発注である。

○個人投資家集めを中止

資金集めの苦境はまだ続く。地元企業や機関投資家への資金集めに走り回る一方、地元の方々に少しでもスターフライヤーを知り、支援していただくために、個人からの投資も受けようという話が社内で出た。少額でも株主になってもらえば本人・知人が我々の飛行機にどんどん乗ってくれるのでは、との期待も強く、2004年秋に出資説明会を行うことにした。しかし想定外の事態が起こる。

当日会場に人が集まり始めた頃、総務担当者が血相を変えて駆け込んできた。
「今回の説明会は中止してください」。証券会社から注意があり、50人以上の多数の個人・法人に対して出資を勧誘すると、金融商品取引法の定めにより有価証券報告書の提出を義務づけられると知らされたのだ。ところが、駆け出しのスターフライヤーにはそれに足る資料を作成するスキルも経験者もいないので、「とても無理」

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