2015年9月3日 10:30
航空会社のつくりかた (3) エアバスかボーイングか! A320導入の裏で実施した"業界の非常識"
それに何より故障の少なさが魅力で、我々が使おうとしていたB737やA320のような"成熟した"機材は故障リスクが非常に小さくなっているのだ。
リース会社数社に「2006年3月に3機で就航」、つまり、「2005年末から2006年2月にかけて3機を納入できるか」を打診したところ、リース会社のGECASはB737でもA320でも用意できるという。他に納入可能なリース会社もあったので、これを対抗馬にGECASとの基本部分の条件を詰めていった。
ポイントは「1)月額リース料、リース期間」「2)差入保証金(セキュリティデポジット)」「3)標準装備品、エアライン購入装備品、技術支援」「4)整備義務、返還時の機体・整備条件」の4つとした。1)と2)の金額の多寡は資金調達に大きく影響するし、そもそもリース会社が相手にしてくれるだけの手持ち資金があるか、強力なスポンサーがいるかでないと先に進めないのだ。経済条件を詰め終わり、GECASでいくことを決めると次に機材をボーイングにするかエアバスにするかの大詰めの選択に入る。
○値引きの"二重払い"を要求
ここでかねてから温めていた策を実行に移した。双日(ボーイングの代理店)