くらし情報『航空会社のつくりかた (3) エアバスかボーイングか! A320導入の裏で実施した"業界の非常識"』

2015年9月3日 10:30

航空会社のつくりかた (3) エアバスかボーイングか! A320導入の裏で実施した"業界の非常識"

とエアバス・ジャパンに、ひとつの要望を出したのだ。「当社が導入する機材に対して、メーカーから"クレジットメモ"を出すことを検討してもらえないか? 」。後にスターフライヤーの代名詞にもなった"業界の非常識"である。

"クレジットメモ"とはメーカーが機体購入社に出す金券のようなもので、機体導入後にユーザーがメーカーから購入する有償訓練や部品、設備などの支払いに充当できる一種の値引きだ。通常メーカーは"購入者"であるリース会社には当然これを発行するのだが、リース会社から機体を借り受けるエアラインに対し、さらに上乗せして値引きを出すことなどあり得ない。言ってみれば"釣った魚にエサをやる"ようなものだからだ。

しかし、今回は特殊な事情があった。日本におけるエアバス社の機体はANAのA320が運航されているだけで、過去JAS(日本エアシステム)に導入したA300は退役。
その後の新規商戦でも、エアバスはボーイングに対して苦戦を強いられている。今回、スターフライヤーがリース機とはいえエアバス機を導入することで、日本での同社のプレゼンスが維持でき、今後につながる機会となる。そのためには"釣った魚"にでも投資するのでは、と考えたのだ。

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