くらし情報『3次元実装は日本で研究 - IBMが注力する脳型コンピュータチップ開発(前編)』

3次元実装は日本で研究 - IBMが注力する脳型コンピュータチップ開発(前編)

○コグニティブ・コンピュ―ティング時代が幕開け

コンピュータの歴史は3つの世代に分類できる(図3)。データを数えるための計算機として誕生したのが第1世代のコンピュータ。第2世代では、OSやソフトウェアの助けを借りてプログラムで動くコンピュータへと進化し、そして現在、コンピュータ自身が学習する第3世代へ移ろうとしている。コグニティブ・コンピューティングはこの第3世代に属する。米国のクイズ番組でクイズ王と対決したIBMの自然言語による質問応答型コンピュータ「Watson(図4左)」はインターネットに接続されていない自己完結システムである。15TBのメモリと2880個のプロセッサコアを内蔵し、ラック10本で構成されたコンピュータで200kWもの電力を消費する。この電力は、人間の脳の消費電力(20W)の1万倍にも相当する(図4右)。Watsonはそれなりに成功しているが、現実の人間の脳との間には、消費電力のみならず、クロック周波数、容量、接続密度に関して大きなギャップがある。
今までのコンピュータはMPUとメモリは別々に存在し、その間をバスで接続しているが、しばしばバスの飽和でコンピュ―タの性能が抑えられる。

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