2015年9月14日 11:00
巨人Intelに挑め! - 自作PCユーザーを歓喜させたK6シリーズ (3) 初代K6ついに登場
それでは「よ~いどん」でベンチマークソフトを走らせます、どちらが早く終了するかご覧ください"、という口上とともに2台のPCが表計算、描画、MP3による音楽圧縮、ゲームのシーン、などの実際のアプリケーションなどをつなぎ合わせたベンチマークソフトを次々に実行してゆく。
基本アーキテクチャが違うわけだから、各アプリの処理速度を注意深く見ていると、確かにCPUによって得意、不得意はあるのだが、何しろクロック周波数が10%以上高速なので、結局K6が先に終了する。その優位性を衆目の前で比較しながら証明してみせる非常に解かりやすいものなので大変好評だった。しかも、IntelはAMDをまがい物だとして認めない立場をとり挑発に乗ってこないので、その後の活動にどんどん取り入れた。
○予想を上回るK6の売れ行き
K6開発の経緯はAMDのNexGen買収から知れ渡っており、市場はその到来を待っていた。K6はその後、ほどなくしてほとんどのパソコンメーカーが採用し、AMDは大量のK6を市場に出荷したが、集積度が非常に高度なCPU製品の宿命として、166、200MHzの製品は比較的容易に生産できたが、最高性能の233MHz品はその数に限りがあった。