2015年9月24日 11:49
iOSにも押し寄せたマルウェア、その対策はあるのか - 松村太郎のApple先読み・深読み
問題のアプリは、中国語圏向けを中心として、約40のアプリに含まれていることがわかった。
原因は、Apple以外のサーバからダウンロードした開発ツールを使用したこと。中国の開発者がたちが、Appleのサーバへの接続速度の遅さから、アプリ開発ツール「Xcode」百度のクラウドサービスにアップロードされたコピーをダウンロードする行動が拡がっていたためだという。
この偽物のXcodeで開発したアプリに、前述のマルウェアが含まれており、App Storeの審査を通過して一般に配布・販売された。これが一連の経緯である。
●人気にアプリにマルウェアが
○影響を受けたのは世界で数億人に上る可能性
Appleや開発者は事態の収拾に動いているが、依然として、マルウェア入りのアプリをそのまま利用しているユーザーも少なくないはずだ。というのも、中国市場で最も人気があり、中国語圏の人々と頻繁に連絡を取る世界中の人々にも広く普及していたアプリが、リストに含まれていたからだ。それはWeChatである。
WeChatはTencentのチャットアプリで、中国では「微信」(ウェイシン)と呼ばれている。アカウント数は13億人を超え、月間アクティブユーザー数は5億人を数える巨大なサービス。