2015年10月19日 12:06
若き起業家たちの夢とその戦略 (9) 元コンサル ミューズコー久保代表が考える - 資金調達を成功へ導く鍵
当時の経験から「固定費は増やしたくない」と常々意識しています。あのころの悪夢があるので、どれだけ資金調達できたとしても、豪華なオフィスは作りたくない。起業を目指す方には、常にワーストケースを想定しておくべきだとお伝えしたいです。
――― 資金調達に成功する秘訣は何かあるのでしょうか
まず、大前提として、この資金調達が自分たちにとって正しい選択か、目指しているビジネスや会社のあり方とフィットしているかどうか、自問自答を繰り返す必要があると思っています。
人さまのお金を預かるわけですから、重たい責任も発生しますし、ステークホルダーも増えます。意思決定にも慎重にならざるを得ません。必ずしも良い要素だけではないと、改めて理解しておくことが大事です。
その上で、いかに資金調達をするかですが、テクニックがあるかないかといえば、あります。
サービスの社会的意義や競合に対する優位性などは、当然尋ねられますよね。それに備えて自問自答する習慣を持ってほしいです。
それと同時に、絶対の自信を持てるプロダクトづくり、会社づくりを行うこと。これが資金調達を成功させる上で、一番の近道になります。自信が揺らぐようなプロダクトを掲げて資金調達をお願いしても、決して上手くはいかないと思います。