2015年11月2日 11:00
Pythonで学ぶ 基礎からのプログラミング入門 (24) オブジェクト指向について学ぼう(6)
では、具体的にどのような場合に継承を使うメリットがあるのでしょうか。それは主に以下の場合となります。
すでに利用している自分が作った既存のクラスを継承する場合
標準ライブラリやほかの人が作ったクラスを継承する場合
親に多数の子供がいる場合
GUIを利用する場合
上記のいくつかについては細かい話が必要なため、この回ですべてをカバーすることはできません。ただ、なんとなくでかまわないので全体像をつかんでもらいたいと考えているため、軽くそれぞれについて解説したいと思います。
なお、これらの継承の使いかたは、ほかのメジャーなオブジェクト指向言語であるJavaやC++も意識したうえで記載しています。正直なところPythonの継承はこれらの言語より単純であり、実現できることもそれほど多くありません。「こんなことPythonではやらないよ」といった話も出てくるとは思いますが、ご了承ください。
自分が作った既存クラスを継承
これは自分たちが作った既存のクラスがすでに存在していて、それに変更は加えることはできないものの、似たクラスが必要な場合に利用します。
たとえば、以下の図を見てください。
ここではクラスAはクラスCから利用されています。