2015年11月10日 11:00
カーエレクトロニクスの進化と未来 (79) 東京モーターショーで高成長を確信したクルマ用半導体の未来
ECUではブレーキディスクを動かすためのモータを駆動する。
こういった一連の流れの中には、検出するためのCMOSイメージセンサカメラやミリ波レーダー発振器、画像認識IC、人かクルマかを見分けるためのデータベース、黄色の四角をディスプレイに送信する回路、速度を計算して距離を計算し、その距離が時間と共に縮まっていくのかどうかで、衝突するかどうかを判断し、何秒後かには衝突しそうだと見分けるIC、ブレーキをかけるためのECU、など半導体が極めて大きな役割を果たす。
自動運転車だと、カメラとミリ波レーダーの両方を使い、しかも計算速度の速いICが求められる。衝突が起きるのは前方だけではない。横や後ろからのクルマによる衝突に対しても防止しなければならない。このために、クルマの前後左右、四隅にカメラやレーダーを設置する、あるいはレーザーを利用するレーダー「LiDAR(Light Detection And Ranging)システム」も将来候補として浮上している。LiDARシステムは、ビームを発射しその戻り光を検出して距離を測るものであるが、ビームを360度回転させて、全方位の距離を測定する。グーグルの自動運転カーの屋根に設置している回転体がLiDARだ。