くらし情報『理研、京で数千km遠方の観測データを活用して天気予報の精度を向上へ』

2015年11月10日 19:33

理研、京で数千km遠方の観測データを活用して天気予報の精度を向上へ

理研、京で数千km遠方の観測データを活用して天気予報の精度を向上へ
理化学研究所(理研)は11月10日、スーパーコンピュータ「京」を使って現実大気で世界最大規模となる10,240個の「全球大気アンサンブルデータ同化」に成功したと発表した。

同成果は、理研 計算科学研究機構データ同化研究チームの三好建正 チームリーダー、近藤圭一 特別研究員、寺崎康児 研究員らによるもので、11月号の米科学誌「Computer」に掲載される。

スーパーコンピュータを使った天気予報を行う方法のひとつである「アンサンブル予報」では、風や気温などの時間変化を物理学の法則に基づきコンピュータで計算して将来の大気の状態を予測するシミュレーションを並行して複数実行することで同等に確からしい「パラレルワールド」を作成し、この平均やばらつきから確率的な天気予報を行う。アンサンブルデータ同化とは、このアンサンブル予報で作られたパラレルワールドに実測データを加え、すべてのパラレルワールドを誤差の範囲内に制御するもの。

理研はこれまでに、低解像度かつ単純化された全球大気シミュレーションモデルである「SPEEDYモデル」を用いたシミュレーション実験によりアンサンブルデータ同化を行っていたが、データ量、計算量、ファイル数が大規模となる現実大気の実際の観測データを用いたものではなかった。

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