2015年11月19日 11:08
HMVが渋谷に復活、苦境の書籍・CDを売り込むローソンHMVエンタテイメントの戦略
●CD・DVD、書籍で売上拡大を図る
東京都渋谷区にHMVの旗艦店が5年ぶりに復活した。店名は「HMV&BOOKS TOKYO」。取扱い商材は、大まかに「CD・DVD」「書籍」「雑貨・グッズ」の3点。市場環境の変化で苦戦が強いられている商材だが、ローソンHMVエンタテイメントは、売り場を工夫した新業態で顧客獲得に挑もうとしている。
渋谷からHMVが消えたのは2010年11月のこと。かつては、タワーレコードとともに渋谷のシンボルともいえる存在だったが、CD販売の落ち込みに抗し切れず、撤退してしまった。もともとは英HMVの日本法人が運営していたHMVだが、運営元が移り変わり、渋谷店の閉店後に、ローソンが買収。子会社化してローソンHMVエンタテイメントになったという経緯がある。
運営元が変わったことに注目すれば、純粋な復活とは言えないかもしれないが、取扱商材の"種類"に、大きな変化はない。HMV&BOOKS TOKYOでは、CD・DVD、書籍、雑貨・グッズで、いずれも苦境に立たされたコンテンツばかり。それにもかかわらず、HMV事業の53店舗で年商400億円を維持、HMV&BOOKS TOKYOで年商17億円、同店のスタイルを踏襲した店舗を10店舗に増やすことで、2018年におおよそ年商600億円を目指すという。