2015年11月20日 11:30
リクルートは、リアルとネットの相互送客をどう実現するのか
今までのCRMでは、POSデータと会員データを結び付け、購入に到った消費者の囲い込みが中心となっていた。しかし、これからのCRMは、行動データと購買データを統合して分析し、購入に到った消費者に加え、購入しなかった消費者の離脱防止施策ができるようになるのだという。たとえば、店内にビーコンを設置すると、来店顧客の回遊ルートを可視化でき、商品や棚のレイアウトやサポート改善に役立てることができるという具合だ。
熊沢氏がデータ活用事例として1つめに紹介したのは「店内属性分析」。店内のとある棚を対象に、消費者の立ち寄り率・滞在時間を可視化する取り組み実施し、その結果、入り口への立ち寄り率は女性が6割を占め、女性が中心の店であることがわかったという。一方で、店内の特定のエリアには、30代男性が多く立ち寄っていることが明らかになった。このような調査からは、MD(マーチャンダイジング)戦略や棚割りが狙い通りかどうかを数値データから確認し、必要があれば別の手を打つことが可能になる。
2つめの事例となる「大手小売試食イベント」では、店内で試食イベントを行うと、消費者の平均滞在時間やレジ通過率はどう変わるのか、効果の可視化を試みたという。