2015年12月3日 09:00
アレルギー性鼻炎は自分で治す時代へ! 最新治療の舌下免疫療法の効果とは
○ダニを寄せ付けない環境づくりも大切だが…
患者が増えてきている通年性アレルギー性鼻炎の治療の一つとしては、「アレルゲンの回避」がある。すなわち、住居環境にダニを寄せ付けないよう、毎日掃除をしたり、こまめに布団干しをしたりすることだ。また、アレルギー性鼻炎治療薬を選択するという手段もある。
だが、それでも症状が治まらない場合は「アレルゲン免疫療法」(減感作療法)が有効だと岡本教授は指摘する。同療法では、希釈したアレルゲンエキスを少しずつ濃度を上げながら、注射で皮下投与。2年以上の治療期間の中で徐々に体質改善をはかることで、「アレルギー疾患の自然経過を改善させる」「治療終了後の長期にわたる効果持続」などが期待できる。
ただ、定期的な通院が必要となるうえ、数百万回に1回程度の頻度で重篤な副作用が起きる可能性がある。そこで近年注目を浴びているのが、抗原エキスを舌の下の粘膜を介して投与する「舌下(ぜっか)免疫療法」だ。
自宅での投与が可能で、重篤な副作用の頻度も皮下注射に比べて少ないという。
今回、同社は液体ではなく固体(舌下錠)の同社製品「アシテア」を用いた大規模な臨床試験(治験)を国内で実施。