くらし情報『カーエレクトロニクスの進化と未来 (81) クルマのコンピューティング機能を高めたR-Carシリーズの狙い』

2015年12月9日 09:00

カーエレクトロニクスの進化と未来 (81) クルマのコンピューティング機能を高めたR-Carシリーズの狙い

に変換して歪を補正する。その後、特徴点を探すが、そのベクトル演算にはルネサス独自のGPUエンジンIMP-X5を使う。ここではパターンマッチングなどの処理を行う。

もう1つのGPUはImagination Technologies(IMG)のグラフィックスIPである「PowerVR GX6650」である。これは画像・映像を作成し均一に色を塗る場合のような並列処理に利用する。CPUとIMP-X5で計算した後、ドライバーに表示する場合にはPowerVRを利用して一気にレンダリング処理を行う。

加えて、高速コンピューティング処理にはCPUやGPUとメモリとの高速なやり取りが欠かせない。このためメモリバンド幅を広げるため、LP DDR4 SDRAMをメモリコントローラのすぐそばに置くモジュール構成を採った。
従来のR-Car H2シリーズと比べ、メモリバンド幅を4倍の最大50GB/sに広げた。メモリそのものは最新のDDR4 SDRAM-3200をサポートしている。

実装は、図1に示すようにR-Car H3チップの周りにDRAMを配置するモジュールのSiP構造を採っている。メモリサイズごとにシリーズ化することで、コストや性能のカスタマイズを図ることができる。

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