2015年12月9日 09:00
カーエレクトロニクスの進化と未来 (81) クルマのコンピューティング機能を高めたR-Carシリーズの狙い
最も手間のかかる高速動作設計をユーザーが行う必要がない。DDRメモリとSoCとの距離を最短としているため、輻射ノイズを削減し、安定な高速動作を確保する。
R-CarシリーズはこれまでのようなASSPアプローチではなく本格的に汎用プラットフォーム的アプローチに代えた。しかもADAS、高精細クラスタ、カメラセンサの多用など安全性を高める機能を搭載することで、ソフトウェアは複雑になる一方だ(図5)。このため、同社はソフト開発や検証などサードパーティのエコシステムを構築してきた。現在173社が参加し、その数は増加し続けているという。
さらにパートナーでもある顧客の持つアプリケーション資産を活かすため、AndroidやLinux、リアルタイムOSなどOSもサポートする(図6)。Green Hills SoftwareやQNXなどのRTOSをはじめ、Automotive Linuxもサポートする。
さらにこれまでのR-Carシリーズとのソフトウェアの互換性も保っているという。顧客の要求によっては、これらを統合する仮想化技術もサポートするとしている。
R-Car H3のソフト開発を迅速に進められるようにハードウェアの評価ボードもすでに製作している。この開発ボードを使ってOSのサポートとミドルウェアの開発などもできるようにエコシステムがある。
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