2015年12月14日 11:30
テレビ・ワンシーン考現学 (21) 青春ドラマのエンディングは、とにかく無人駅で見送る
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ドラマにありがちなシチュエーション、バラエティで一瞬だけ静まる瞬間、
わずかに取り乱すニュースキャスター……テレビが繰り広げるワンシーン。
敢えて人名も番組名も出さず、ある一瞬だけにフォーカスする異色のテレビ論。
その視点からは、仕事でも人生の様々なシーンでも役立つ(かもしれない)
「ものの見方」が見えてくる。
ライター・武田砂鉄さんが
執拗にワンシーンを追い求める連載です。
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○「スーパーでガリガリ君を買うな」
先日、あるコラムニストの方と「結局、中学や高校時代の経験に遡ってしまうのは、あの時の記憶はオリジナルなものである、という確固たる自信があるからだ」という話になった。このご時世、自分で考えたつもりでも、どこかのヨーロッパの美術館のロゴと近似していたりするものだから、確信を持って自分の着想がオリジナルなものだと宣言するのはなかなか難しい。