くらし情報『テレビ・ワンシーン考現学 (21) 青春ドラマのエンディングは、とにかく無人駅で見送る』

2015年12月14日 11:30

テレビ・ワンシーン考現学 (21) 青春ドラマのエンディングは、とにかく無人駅で見送る

とまだまだ女々しく訴えかけるのである。

○上京を擬似体験する悪癖

上京した経験がないからこそ、上京というシチュエーションに滅法弱い。例を挙げると1:搭乗口まで友人や家族が見送りに来ている飛行場。2:離島を離れる学生が島民とカラフルな紙テープで繋がっているフェリー。3:高校生カップルの片方だけが上京し、片方は地元に残ることを決意した別れの無人駅。物語がこの3つのどの場面に展開していっても熱いものがこみ上げてくる。「1」と「2」については擬似体験がある。東欧に旅行へ出かけた際の成田空港で、長期の留学に出かける何人かの学生と親が搭乗口付近で雑談を交わしていた。
そろそろ行かなくては、という時間が迫った頃、親の一人が突然甲高い声を出して泣き始めると、周りの親に派生し、そして子供たちのいくらかに派生し、なぜか6泊8日の武田にもほんわか派生したのである。ハグする相手はいなかったものの、上昇していくエスカレーターに向けて見えなくなるまで手を降り続ける親たちを、こちらも一緒になって最後まで見続けていた。瀬戸内海の離島からフェリーで離れる時には、隣に、島を離れる20歳前後の男性がいた。フェリーから見下ろすと、親族と友人達が見える。

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