2016年1月6日 10:00
SC15 - Tezzaronの最大18ウェハを積み上げる3D実装のDiRAM4アーキテクチャ
このように要素別に分解した形でRAMを作るので、Tezzaronは、Dis IntegratedなRAMということで、「DiRAM4アーキテクチャ」と呼んでいる。
通常のTSVは、ウェハを貫通する接続に銅を使い、アグレッシブなものでも、直径が5μm、長さが50μm程度である。これに対してTezzaronの接続はタングステンを使い、直径が1μm以下で長さも10μm以下と短い。
タングステンによる接続はLSIチップのシリコン層に作ったMOSトランジスタと第1層のメタル配線を接続するのに広く用いられており、微細な接続ができる確立した技術である。しかし、10μm以下(6μm程度という話も聞いた)の接続しかできないので、ウェハをそれ以下の厚みにすることが必要となるという。
平面方向で見ると、通常のTSVでは40μm×50μmの面積に1本の接続であるが、Tezzaronのやり方では3μm×3μmに1本と200倍以上(図では66倍以上と書かれている)の密度の接続ができる。TSVの場合はウェハに大きな穴を空けてTSVを作ることによる機械的なストレスがピッチを決めるが、Tezzaronの方法はストレスはなく、位置合わせの精度でピッチが決まっているという。