くらし情報『女性に原因がある「不妊」、検査はいくらかかる? 治療法は??(後編)』

女性に原因がある「不妊」、検査はいくらかかる? 治療法は??(後編)

困ったことに、実際に精子と卵子が出会っているかを確認する方法はありません。卵子は0.1ミリで超音波にもうつらないからです。ですから、原因不明でタイミング治療(人工授精を含む)を試みても一定期間妊娠しない場合は、「体外受精」で卵子と精子を出会わせる治療をします。

○体外受精をしても妊娠できない場合

体外受精で受精卵はできているのに妊娠しない場合、その原因は、受精卵の問題が約80%、着床する子宮側の問題が約20%といわれます。受精卵が原因となるのは主に染色体異常で、受精後に成長せず自然淘汰(とうた)されるものです。卵子はうまれたときの数をピークにあとは減少していくのみなので、加齢と共に染色体異常の率が増えます。32歳頃より染色体異常率が増え始め、特に37歳頃より増加が顕著になり、妊娠率が低下します。もちろん40代でも正常卵子はありますが、妊娠率は確実に下がっていきます。


自然妊娠で、どうしても子どもを2人欲しい場合は27歳までに、1人なら32歳までに妊活を開始したほうがよい(体外受精も可ならそれぞれ31歳、35歳)という報告が2015年、ヨーロッパ生殖医学会でありました。妊娠は1人ではできないので、なかなか難しいことも多いですが、ちょっと心にとめておいてください。

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