加速するFintech、ベンダーに求められることとは?
の段階であるという。
「費用対効果の観点から、経営層がIT支出に懸念を示す金融機関もある。とある会社では、以前CRMのプロジェクトが大失敗し、『データウェアハウス』『顧客管理システム』『ビッグデータ』というキーワードを使って申請を上げると、拒否反応を示されてしまうといったケースもある」(市村氏)
○Fintechスタートアップ企業の状況
現在、メガバンクやカード会社を中心にしてFintechスタートアップ企業との連携、支援が積極的に行われている。
金融機関がFintechスタートアップ企業と提携する目的としては、「自社のビジネスを脅かす存在となりうる企業と連携することで将来的な競合を回避するため」といった理由から、「自社単独で革新的なサービス開発を行うことは、リソース面、企業文化の面で困難なため」などが挙げられている。「ベンダー頼りにせず、自分たちでITの知見を取り戻すため、といった金融機関もある」(市村氏)
一方大手のITベンダーやSIerでも、Fintechスタートアップ企業に、連携、支援、または金融機関とのビジネスマッチングを行う動きが増えている。富士通は、2015年7月に「Financial Innovation For Japan」