加速するFintech、ベンダーに求められることとは?

メガバンク・保険会社・証券会社のいずれの業界においても、今後支出が見込まれるシステムの分野として、「チャネル系システム」と「顧客管理系システム」が挙げられた。同社による両システムの定義は、「チャネル系システム」は営業店システムやインターネット/モバイルバンキング、コールセンター関連システム。「顧客管理系システム」は顧客管理システムや営業支援システムとなっている。チャネル系システムでは、特にインターネット/モバイルバンキング分野の成長が見込まれている。

一方、地方銀行などはIT投資に対して二極化しており、全体としては低い成長率にとどまると同社はみている。地方銀行や信用金庫、信用組合など地域金融機関における、2014年～2019年のIT支出のCAGRは0.5%とされた。チャネル系システムはマイナス成長が見込まれているが、「その中でもインターネット/モバイルバンキングの分野では、2～3%の伸びがあるだろう」と市村氏は言う。○国内金融機関の取り組み

市村氏は、国内金融機関の状況について次のように述べた。

「これまでは地域の銀行に預けるのが当然だったのが、ネット銀行などが登場し、個人のニーズが多様化されてきた。