くらし情報『日本市場はガラパゴス化?パーソナルモビリティに取り組む内外企業の思惑【前編】』

2016年1月28日 09:30

日本市場はガラパゴス化?パーソナルモビリティに取り組む内外企業の思惑【前編】

セグウェイの国内正規総販売代理店であるセグウェイジャパンなど、日本でPMの公道走行実現を目指す企業は地道な実証実験を続けている。

○長年の実験も抜本的な規制緩和には結びつかず

茨城県つくば市の「つくばモビリティロボット実験特区」でPMの公道走行に関する実証実験が始まった2011年以来、セグウェイジャパンなどは1万6,000km以上の走行試験を行ってPMの安全性を検証してきた。これまでの結果としては、事故のみならず特段の「ヒヤリハット」事案も発生していないという。ちなみに、ドイツがセグウェイ関連の法整備のために実施した走行試験の総距離は3,000kmだ。

そもそも海外では、この10年の間にセグウェイが坂道を登ったり、悪天候の中を走行したりした実績が積み上がっている。適切な場所で適切な事業者が運営すれば、日本でもPMによる公道走行のリスクは低減可能だと考えられるが、日本でPM関連の法整備が進まないのはなぜだろうか。

道路運送車両法(1951年制定)の規定により、日本ではPMを小型特殊自動車あるいは原動機付自転車に分類し、こういった乗り物の保安基準をPMにも適用している。PMで日本の公道を走る場合は、保安パーツの設置やナンバープレートの取得などが求められるが、セグウェイをはじめとするPMで保安基準を満たすのは現実的に不可能だ。

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