2016年2月6日 08:00
山口健太のモバイルデバイスNEXT (2) VAIO Phone Biz、成功の鍵は"本気度"
これらの強みは、新規事業への足がかりとなるわけだが、企業としてのVAIOを成長させていくポイントもここにある。発表会で大田氏は、新スマートフォンを目当てに集まった報道関係者に向けて、長野県の安曇野工場で生産したロボットやウェアラブル玩具といった新製品をプレゼンしたが、これもまた、VAIOブランドを最大限に活用したPR作戦であり、生き残るための知恵といえるだろう。
スマートフォンも、この新規事業の一角を占めており、「ハードウェアと通信を組み合わせて提供していく上で、スマートフォンは避けられない領域だ」と大田氏は指摘する。2015年12月にはSIMフリーのLTE通信機能を搭載したノートPC「VAIO S11」を発表したが、ビジネスパーソンにとってのスマートフォンの重要性は変わらない。
VAIO Phone Bizの最大の特徴は、OSに「Windows 10 Mobile」を採用した点だろう。ソニー時代から数えると実に20年以上、VAIOはWindowsとともに歩んできた。ソニーがVAIO事業を分離したとき、ソニーはXperiaシリーズなどが採用するAndroidをスマートOSとして残す形になった。