2016年3月7日 10:18
歯周病で早産のリスクが約7倍に! 妊娠する前に知っておきたいこと
加えて、妊娠は歯周病が悪化しやすい環境でもある。妊娠中は「女性ホルモン」と称されるエストロゲンやプロゲステロンなどが高まるが、このエストロゲンは歯周病菌の栄養となって増殖する。また、ホルモンバランスが崩れると唾液の分泌量が減ってしまい、妊婦はドライマウスになりやすい。唾液には食べカスを洗い流すほか、唾液中に含まれる抗菌物質で歯周病菌など細菌の増殖を予防する働きがあるため、十分に唾液が分泌されない状況では、歯周病菌の増殖をうながしてしまうことにもなる。
○歯周病対策で今からできる3つのこと
実際、妊娠してからも歯科医師に相談しながらむし歯や歯周病治療をすることはできるが、理想的なことは妊娠前にむし歯や歯周病を治すこと。自分でできる対策として、倉治先生は「適切な歯磨きをすること」「フロスを使用すること」「キシリトールをかむこと」を推奨している。
「適切な歯磨きをすること」とは、フッ素入りの歯磨き剤を15歳以上なら歯ブラシの上に2cm程度使用し、ブラッシングをすること。なるべくフッ素を口腔内に残すためにもすすぎは1回だけにとどめたい。
また、歯磨き剤は歯のエナメル質を守るために、低研磨性のものを選ぶことも大切になる。