くらし情報『長崎“教会群”からみる世界遺産登録のハードルの高さ【前編】』

2016年3月10日 11:30

長崎“教会群”からみる世界遺産登録のハードルの高さ【前編】

キリスト教は戦国時代にフランシスコ・ザビエルによって日本にもたらされ、この地にイエズス会の本部が置かれ布教の重要拠点とされた。天草・島原一揆後は禁教とされながらも、信徒は隠れて教えを継承した歴史がある。そのため、長崎周辺には全国的にみても特出して多い、約130もの教会が存在する。こういった、日本独自のキリスト教の歴史を特に顕著にあらわすものとして14の資産が選ばれ、世界文化遺産に登録しようとしている。

○推薦引き下げのわけ

「『急がば回れ』という趣旨です」。

2月9日「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の推薦取り下げが閣議了解されたことを受けて、馳文科相は会見で記者の質問に答えた。取り下げの理由について、馳文科相はユネスコの諮問機関イコモスから出された中間報告で“教会群”は世界遺産になるにふさわしい唯一無二の価値があるとされる「顕著な普遍的価値」が潜在的にあるとお墨付きを得た一方で、現状での推薦内容には問題があり、見直すべきだと示されたと説明した。公開の場で文化庁や関係自治体が、推薦内容について説明をしたものの、意見が覆ることはなかったため、先送りを決めたという。


なぜ取り下げとなったのか。

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