結婚の条件は、愛猫を捨てることだった (1) プロポーズの後、相手が放った一言
と書いたが、特に結婚願望があったわけではなかった。子供のころから結婚に対する憧れがひどく薄かった。結婚に関しては、「別にこの人がいなくても私は一人で生きていけるけど、一緒にいると幸せだから一緒にいたい」と思える人がいたら一緒にいよう、と思っていた程度だ。相手に依存するのも苦手だし、相手に依存されることに依存するのも苦手だ。私が「この人だ!」と思える人がいなければ、気ままに独身生活を謳歌し続けるつもりだった。天使のようにかわいらしいうちの猫と、あとキンキンに冷えたビールがあれば、ただそれだけで十分私の人生は満ち足りているのだ。あとネットがあれば嬉しい。あ、あとフカフカの布団。
あとできれば低反発の枕もあると嬉しい。あとDSかPS Vitaがあると嬉しい。
○まさか自分が捨てられるとは思っていなかったらしい
当時お付き合いしていた殿方は、かなりの長身(たしか182cmくらい)だったので、会わせるとうちの猫がおびえてしまっていた。大きいものが動くとうちの子はひどく怖がるのだ。なので極力会わせないようにしていた。そのこともあってか、相手の殿方は私が心から猫を愛していることをあまり理解していなかったようだ。