●新幹線vs飛行機、東京=函館を舞台に時間・費用をジャッジ
3月26日、北海道新幹線の新青森=新函館北斗間がいよいよ開業する。2015年3月14日に開業した北陸新幹線は旅客流動を2倍に増やし、その一方で東京=富山/金沢間の航空需要に大きな影響を与えたが、北海道新幹線は本州=道南の交通をどのように変えていくのだろうか?
○業界勢力図が大きく変わることはない?
新函館北斗までの新幹線は東京から1日10往復、他地点も含めると13往復が運行される。所要時間は4時間~4時間半だ。新幹線には「4時間の壁」と言われる、航空機とのすみ分けの境界線が存在する。運輸業界ではこれを超えると航空から旅客をシフトさせることは難しいとされており、函館はギリギリのところにあるわけだ。この「4時間の壁」を西に転じると、東京=広島がひとつの基軸となる。
函館市内へは新函館北斗から在来線の乗り継ぎを使わねばならず、新幹線の実質的な移動時間は4時間半~5時間になる。一方、航空の場合、東京駅から函館駅までは約3時間半~4時間(JR+モノレール40分、羽田移動・待ち時間40分、飛行時間1時間20分、函館空港移動・待ち時間50分)