『仮面ライダー1号』で描きたかったのは「本郷猛、」- 白倉伸一郎プロデューサーに聞く<前編>
が復活することも話題になっています。
「仮面ライダーカード」というのはドンピシャ世代にとってはめちゃくちゃ思い入れが強いものというか、切っても切り離せないものなんですよ。当時はビデオもなかったので、手元に残るものが記憶とカードだけだったんですね。
"平成ライダー"になってから、カードが出てくる作品が登場するんです。『龍騎』とか『剣(ブレイド)』とか『ディケイド』とか。放送当時は「『仮面ライダー』でカードなんてふざけるな! 商売丸出しだ」という人もいました。でも昔から見ている側からすると、「『仮面ライダー』といったらカードでしょう」と。むしろ、作品と同じくらい思い入れのあるものなんですね。
ですので、本郷猛が帰ってくるということは当然「ライダーカード」も帰ってくるという感覚が旧世代としてはあったりします。
――ドンピシャ世代にとっては、やはり本郷猛というのは特別な存在なのでしょうか。
難しいのですが、自分の中では仮面ライダー=本郷猛なんです。1号ではないんですよね。1号というのは2号以降が出てきてからそうなったのであって、袖から見てきた人間にとってみたら、本郷猛は1号ライダーではなくて仮面ライダーなんですよ。