くらし情報『鈴木もぐら監督・脚本『万引き裸族』が投げかける哲学的メッセージ――!? 『有吉の壁カベデミー賞 THE MOVIE』』

2022年6月8日 21:00

鈴木もぐら監督・脚本『万引き裸族』が投げかける哲学的メッセージ――!? 『有吉の壁カベデミー賞 THE MOVIE』

そんな不可能に挑む彼らの生活を追っていると、「人はなぜ服を着るのか」「罪悪感とは何か」「愛の意味とは」といった哲学的なテーマに迷い込まされる。こうして今までの常識を疑うようになるうちに、不摂生な生活の結晶である贅肉だらけのもぐらの全裸姿が、芸術的な肉体美に見えなくもない…という感覚になっている自分がいた。もぐらは万引きするスーパーに入店するにあたり、毎回入口の前で丁寧に服を脱いでいくのだが、これが神聖な儀式にすら思えてくるのだ。

劇中では、もぐらがスーパーの中を全裸でウロウロしているにもかかわらず、他の客が誰も注意しない様子が描かれており、このシーンでも、自分が社会生活において「見て見ぬふり」をしていないかと、ふと考えさせられる。ビジュアルは、全裸の芸人たちが次々に登場し、時に喜び合い、悲しみ合い、怒りをぶつけ合うというどう考えても“頭のおかしい”映像だが、「実はメッセージ性の高い作品なのでは?」と受け止めてみるのも楽しいだろう。

即興スピーチ直後、まだ脚本も完成していない状況で行われた製作発表記者会見で、もぐらは今作のキャッチコピーを「『財務省が泣いた』。貨幣とは?みたいなところにも切り込んでいけたらと思います」

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