くらし情報『樹木の細胞壁に含まれる「リグニン」を原料にバイオプラスチック合成 -理研』

2014年4月1日 09:16

樹木の細胞壁に含まれる「リグニン」を原料にバイオプラスチック合成 -理研

しかし、研究開発そのものが進んでいないわけではなく、バイオプラスチックは代替材料の有力候補の1つとして注目されているのはご存じの通りだ。そうした製品化されたバイオプラスチックの1つが、「ポリ乳酸」である。

生物由来の資源(バイオマス)を主原料とするバイオプラスチックは、これまで、大気中の二酸化炭素の量を総体的には増加させない「カーボンニュートラル」という観点が強調されてきたが、実用化に向けていくつかの課題があった。その1つが、食料系バイオマスを原料としてバイオプラスチックを生産することによる食糧問題の悪化だ。その問題は、食料生産と競合しない非可食かつ未利用のバイオマスを原料とすれば回避できる。

リグニンは未利用の植物性バイオマスとして知られており、樹木の細胞壁に多く存在し、芳香族化合物からなる高分子量化合物だ。リグニンの構成成分である「p-クマル酸」、「カフェ酸」、「フェルラ酸」、「シナピン酸」などの「リグニン誘導体」(これらがネットワークを形成することでリグニンが形成される)は「スフィンゴモナス」属や「シュードモナス」属の微生物細胞内で「芳香族カルボン酸」を経て、「ピルビン酸」や「オキサロ酢酸」

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