市毛良枝、芸歴50年以上も役者は向いてない「毎年のように辞めようと…」 山と出会い見出した活動する意味や変化語る
山も感動したからこんなにハマったんだなと思いました」
役者業も登山も「感動」という共通点があると気づいた時、役者業を続けていく意味を見出したという市毛。
「私は一生感動していたいんだなと。感動のない人生になってしまったらきっと生きていられないんだなと思った時に、この仕事をしていく意味を感じて。まさか登山と仕事がつながるとは、びっくりしています」
○■山の捉え方が変化「単なる運動ではなく、感動を与えてくれるもの」
そして、役者業をしている自身は「文化的な仕事をしているので文化系の人間」で、一方、登山は「文化ではなく、肉体を使う荒ぶる男の世界」だと、全く違うものとして捉えていたが、「山も文化だ」と感じるようになったという。
「登山を始めた時は、(仕事とは)全然違うところに踏み入ったつもりで、両方の活動をすることでバランスが取れるのだと思っていましたが、実は山で起きていることすべてが文化だし、山にまつわる人々の生活も文化だと思い、両方とも文化だったのだと気づきました」
登山においては、山で聞こえてくる音など、五感を使ってさまざまな感動を味わっているという。
「楽器で奏でる音楽は聞こえないけど、鳥の声や風の音、落ち葉を踏む音など、それが私には音楽のように聞こえて。