2024年2月7日 17:00
『サンクチュアリ』、相撲で“スポ根”描く新鮮さが鍵に――映像制作集団・g共同代表が評価を考察
でも実際に完成した映像を見ると、相撲という題材でここまで面白いドラマを作り込めるのかと感動しました。ひとえに金沢の才能だなと。
――想像がつかなかったのは、特にどんなところですか。
いわゆる“スポ根もの”といえば、野球やサッカー、子どもたちが身近に感じるような人気のあるスポーツを描く作品が多いですよね。相撲は競技人口も空手や柔道よりはるかに少ないですし、大衆に受け入れられるかどうか、特に若い層にリーチできるかどうかが心配でした。でも魅力的な作品になったことで、若い方たちも見てくれましたし、男女問わず楽しんでくれました。テーマの難しさを飛び越えて、たくさんの方に届く作品になったと感じています。
――相撲というテーマの難しさを飛び越えられたと感じる点は。
相撲には日本の“神事” のような側面もありますが、『サンクチュアリ』ではスポーツの要素を高めて、プロレスのような見せ方をしたことで、いい塩梅のスポ根ドラマに仕上がったなと。加えて、相撲業界の裏側をのぞくような、ダークサイドを描いたのは正にチャレンジャー。地上波では放送できないような挑戦的な作品になってますよね。
○■日本のクリエイターを世界にアピールすべき
――金沢さんの脚本で魅力的に感じた点を教えてください。