『今夜、ロマンス劇場で』が「泣ける」と話題! …だけじゃない映画愛
「涙が止まらなかった」「号泣しすぎて余韻に浸っている方々が大半でした」など、ここでも感動の声が寄せられている。
しかし、本作は「泣ける」だけではない。このオリジナル作品は9年前、映画『ハッピーフライト』(08年)を担当していた稲葉直人プロデューサーが綾瀬のコメディエンヌとしての才能に惚れ込んだことが誕生のきっかけ。「彼女の魅力をフル活用できるような映画を作りたい」との思いが、9年後にようやく結実した。
そして、その芯にあったのは「もっと映画館でしか楽しむことのできないオリジナルの物語があってもよいのではないか」という熱き映画愛。『ニュー・シネマ・パラダイス』『キートンの探偵学入門』『カイロの紫のバラ』『ローマの休日』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『オズの魔法使い』『また逢う日まで』、『狸御殿』シリーズや日活"ガイ"シリーズなど、名画のオマージュが散りばめられている。
また、時代設定が1960年であることにも理由がある。カラーテレビの放送がはじまったのがその頃で、映画の観客数が減り始める転換期でもあったという。
時代の変化と共に人々の記憶から忘れ去られてしまう映画への思いが本作のもう1つの柱となっており、ネット上の「映画愛に溢れた作品」