モモコグミカンパニー、BiSH解散までの日々つづった『解散ノート』は“闘病記”「葛藤していた日々も宝物」
――書いている途中で本として出したいという思いが芽生えたのでしょうか。
最後の1年ぐらいは、これは誰かの背中を押せる本になると思うから本にしようという気持ちで書いていましたが、最初の頃は自分がこの先、BiSHという大きいものが取り払われた時に、どういう不安を抱えたり、どういう葛藤をしたりするんだろうという興味もあって、赤裸々にリアルタイムで書き残していこうという思いでした。
――日記も書いているとおっしゃっていましたが、それともまた違うものとして書いていましたか?
『解散ノート』は“解散”というテーマがあったので、普通の日記とは違いますし、暴露本でもなく、自分の中では闘病記かなと思っています。エッセイも今まで2冊出しましたが、解散してから振り返って書くのでは遅いと思い、東京ドームまでの日々をリアルタイムで、その日のことをその日中に書くというのを徹底していました。
――「闘病記」という表現になるんですね。
病気を宣告された人はたぶん、残りの日々を愛おしいと思うんです。マイナスなことですけど、その日まで頑張って生きようというプラスの感情、生きるエネルギーが湧いてくる気がしていて、その感覚に似ているのかなと。