『ちはやふる-結び-』が良すぎ! 気になる点6つをプロデューサーに聞いた
学校名も違うし、顔も映していないし、誰だかも言っていないけど、原作を読んでいる人が「あ、いる!」と思ってくれればそれでいいんです。実は『下の句』で新の本屋に猫がいるのも…ね。スタッフ全員がすり切れるほど、原作を読んでますから!
ただ脚本を作り始めてある段階からは、敢えて原作を読み返さないようにしています。1回原作を読むことをやめて、映画が持っている雰囲気や世界観の中に作品が収まってるかを確認するんです。全てを原作と照らし合わせると、逆に原作から出られなくなってしまいますから。原作のダイジェスト、切り貼りを作るのではなく、「映画としてどう成立させるのか」という事を考えることが大事だと思っています。ただし、製作サイドの都合で、原作を歪曲して構成するのは絶対にダメな事です。そのバランスが本当に難しいですね。
○(4)「瑞沢かるた部」というリアルな青春
――どのキャラクターも高校も魅力的ですが、やはり瑞沢高校のかるた部メンバーには思い入れがありますし、本当の青春のようでしたね。
今回僕が1番泣けたのは、(上白石)萌音の言葉でした。「自分の青春時代がいつかと考えると、私は『ちはやふる』です」と言ってくれたんです。