くらし情報『「LGI1」と「ADAM22受容体」の結合は脳の安定な興奮状態の維持必要 - NIPS』

2013年11月13日 17:21

「LGI1」と「ADAM22受容体」の結合は脳の安定な興奮状態の維持必要 - NIPS

よって、LGI1とADAM22はこれまでのイオンチャネルを標的とした抗てんかん薬と異なる新たな抗てんかん薬のターゲットとして期待されるという。

今回、研究チームが開発したMultiplex ELISA検査法(画像2)は患者血清中のさまざまな自己抗体の量を同時に測定することができ、辺縁系脳炎の確定診断、および治療効果の判定に実用可能と考えられるとする。同検査法により、個々の患者はしばしば複数の自己抗体を有することが明らかになった。

このことから、自己抗体の組み合わせによって患者固有の臨床症状が形成されることが強く示唆されるという。また、LGI1自己抗体による辺縁系脳炎は免疫療法により自己抗体量を低下させることができれば治療可能なので、迅速な診断により早期の治療と良好な予後が期待できるとしている。
さらに、90%以上の患者で記憶障害を示す辺縁系脳炎の病態がLGI1とADAM22の結合障害に起因するシナプス伝達異常であることが判明したことから、今後は、記憶や学習過程におけるLGI1の役割の解明が期待されるという。LGI1とADAM22との結合を修飾する化合物は、シナプス伝達の機能を変化させるような新たな薬剤の候補となることが期待されるとしている。

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