『インクレディブル・ファミリー』大ヒットの理由は“共感”!? 監督が分析
ちょっとだけ変化を起こせば世の中がよくなるのにということが見えているけれども、そこに行くまでが大変だと。そういうじれったい感情が表現されているセリフだと思う。
――話は変わりますが、最近では宣伝のノウハウも変わりましたよね。カリフォルニアのディズニーランドには本作がモチーフのジェットコースターが出来て、監督が演じるエドナ・モードが初めてパークに登場するなど、連動プロモーションも奏功している気がします。
善かれ悪しかれかな。『アイアン・ジャイアント』(99)など、ほぼ宣伝してくれなかったけれどねえ(笑)。良質なマーケティングはもちろんするべきだとは思うよ。『レミーのおいしいレストラン』(07)の時などはアイデアが尽きたのか、良質な作品ということで、僕は反対したけれど最初の12分間をオンラインで公開したことがあったね。
今回はパークとの連動ということでジェットコースターに乗った人が、わくわくしてくれたら僕はうれしい。実はシナジーという言葉が好きではないけれど、最初にそのコンセプトを見出した人は、何を隠そうウォルトその人だからね。パークでの商品との連動などというものも、発明した人は彼だ。後の時代のそれは、皆彼の模倣だからね。