くらし情報『プロ野球死亡遊戯が初の小説書籍化 村田修一氏に共感する理由も明かす』

プロ野球死亡遊戯が初の小説書籍化 村田修一氏に共感する理由も明かす

今までの中でも、原稿を書くのにもっとも時間がかかりましたね。
○■小説は「これまで書いた原稿の裏側が詰まっている」

――本作は選手はもちろん、ビールの売り子さんや新聞記者が主人公として登場するオムニバス形式です。実際にそういった人物について書くため、なにか取材などはされたのですか。

はい、しましたね。その都度、売り子さんや新聞記者に話を聞きに行ったりしました。そして、別の取材で野球選手にインタビューをしに行くと、記事には書けない話が結構面白いんですよ。それを小説では活かしましたね。自分がこれまで書いた原稿の裏側が詰まっています。
なので読者の方は、この話は本当なのかな、嘘なのかなと思いながら読んでもらっても面白いと思います。

――取材を通して、印象に残っていることはなんですか。

野球選手にイップスの話を聞いたことです。イップスになる前は「なんでイップスになるんだろう。自分はならないだろう」と思っていたそうですけど、自分がいざなったら、本当にまったくボールを投げられなくなってしまったと。素人からすると、プロ野球選手のイップスって他人事じゃないですか。でも実際には、意外となってしまう人も多くて、それだけのプレッシャーの中でプレーしている野球選手は改めてすごいなと思いました。

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