畠山健介が語る“ラグビー絵本”誕生秘話 - 『サンドリ』との共通点は
構想から2年かかりましたが、発売することができました。
●有吉弘行『サンドリ』で生まれる化学反応
○■絵本で「本当の意味でのダイバーシティが実現した」
――鈴木さんの書かれた『らくがきボール』は、ラグビーボールの形をしているのが特徴的です。
構想段階の下地を見たときに、震えるくらい感動しました。絵本は四角形だと思い込んでいた、自分の発想力の乏しさを実感しましたね(笑)。鈴木先生の「ボールなのに丸くないのが面白い」という着眼点がすごいですよね。ラグビー選手が企画して書こうと思ったら、押し付けのような説教臭いものになってしまったと思います。すごくキャッチーで面白い絵本にしていただき、本当に感謝してます。
――確かに、ラグビーを何十年もやられている立場だと、ラグビーボールの形も当たり前に思ってしまいますよね。
そうなんですよ。でも見渡してみると、楕円形のボールは、ラグビーボールとアメフトボールくらいしかないですよね。僕らにとってはそれが当たり前でも、違うジャンルの方がラグビーに触れたときに、こういう化学反応が生まれるんだなと。ラグビーは「ダイバーシティのスポーツ」とよく言われるんですけど、ラグビーと絵本作家さんという本当の意味でのダイバーシティが実現しましたね。