くらし情報『出産なめてた - 高齢出産でズタボロになってぶっ倒れたの巻』

出産なめてた - 高齢出産でズタボロになってぶっ倒れたの巻

麻酔が切れていくにしたがって、陣痛を感じ始める。下腹部を雑巾を絞るようにねじっているような激痛だ。初めは10分間隔だった陣痛が、夜には5分間隔になった。あまりの激痛に、「ギャー!!!」とか「ギギギ!!!」とか叫びたかった。でも妊娠中のある男性の一言が気になった。

「妻の出産に立ち会ったんですけど、陣痛の時は獣かと思うようなうなり声、分べん室でもすごい叫んでいて、もう女性とは見られなくなりました」。

それは困る。夫から「もう女性として見られない」なんて言われたらショックすぎて死んでしまいそうだ。
なので、どんなに激痛が襲ってきても、夫に背中を向けて、歯を食いしばって声を上げずに我慢した。歯茎から出血し、口内は真っ赤になった。壁に爪を立てて必死で耐えていたので、爪が割れて指先からも出血した。

夜中の出産はないとのことだったので、夫には帰宅してもらった。5分間隔でやってくる陣痛のせいで寝ることはできない。陣痛が収まって心細くなると、友達からの応援メールを見てやり過ごした。

朝になり、医師の診察が始まる。あまりにグッタリしている私を見て、麻酔が再開された。
あの激痛が嘘のように引いていく。

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