岩本沙弓の”裏読み”世界診断 (11) 製造業を見捨ててまで、インフレ対応を重視 - ”人民元”変動幅拡大の舞台裏
世界の工場として安い労働力にものを言わせ安価な製品を大量生産するというこれまでの量による成長ではなく、世界の工場の立場は放棄して為替変動に影響されない高品質高付加価値の製品作りに特化していく、という宣言とも受け止められます。
良い製品は値段が高くても売れるのです。
為替レートの変動をもろともしません。
それを証明しているのは実は日本の製造業でもあります。
いったん世界の工場となったならば、やがては次なる新興国にその立場を譲らなくてはならない。
それは宿命であり、歴史の必然でもあります。
この点についてもやはり中国は日本から十分学んでおり、この場合はむしろ我々を手本にしている部分がある、といえるかもしれません。
ところで、例年正月、ゴールデンウイーク、そしてお盆といった日本の長期休暇の際には相場は急激な動きとなる場合が多いものです。
FX取引などを連休中もされるという方は、注視が必要な時期です。
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