くらし情報『岩本沙弓の”裏読み”世界診断 (13) 世界一はスカイツリーだけじゃない! ”21年連続世界一”となった『対外純資産』』

2012年5月31日 08:08

岩本沙弓の”裏読み”世界診断 (13) 世界一はスカイツリーだけじゃない! ”21年連続世界一”となった『対外純資産』

何も難しい話ではなく、自分の懐(自国全体)に余裕がなければ他人(他国)にお金など貸せません。

言うなれば現状は、日本が世界最大の資金の貸し手として各国のファイナンス(=借金の穴埋め)を担っている立場です。

仮に日本が財政破綻をするなら、その前に日本からの借金に依存している債務国の経済の方が先に立ち行かなくなるでしょう。

そういう意味で、こと「対外純資産」という指標から考えると、日本が世界一の立場を維持している今、他のどの国と比較しても最も経済破綻がしにくいのが日本であると言えるかと思います。

誤解のないように申し上げておきますが、だからと言って今のままの財政状況でよい、あるいは無駄遣いを善しとしているわけでもありません。

破綻の論調に煽られることなく、現状分析をキチンとした上で、「それではお金をどう使おうか」という議論をすべき、ということです。

世界一を誇る豊富な対外資産をどうやって日本は積み上げてきたのか。

それにはこのコラムの第3回、第8回で取り上げた経常収支と関係があります。


例えば、経済産業省の発表している「通商白書」(平成18年6月発表)の中では、対外純資産と経常収支の関係について、「我が国は経常収支黒字の累積の結果として対外純資産を積上げてきた」

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