2012年5月14日 08:47
マネーのトリビア (20) 企業が”破たん”したら、その会社の「株」はどうなるの?
数は少ないのですが、資金にまだ余裕があるうちに事業の継続をあきらめて会社を解散するというケースもあります。
その場合も「上場廃止」となりますが、借金や従業員の給与などを支払ったあと会社に財産が残ったら、それは株主に分配されます。
経営が行き詰まり、裁判所に会社更生法や民事再生法の適用を申し立てるのも”破たん”ですが、事業は継続して経営の再建を目指します。
規模の大きな会社の場合はこちらが多いといえます。
最近ではエルピーダメモリが、2月27日に東京地方裁判所に会社更生法適用を申請して破たんしました。
このような場合、会社そのものはなくなりませんが、株は整理銘柄に指定されて、1カ月後に上場廃止となります。
また、ほとんどの場合、「100%減資」というのが行われて株主の持分はゼロになります。
例えば、日本航空(JAL)は、2010年1月に会社更生法の適用申請をして、2月に上場廃止となりました。
今年、再上場を目指していますが、以前のJALの株は上場廃止で無効になっているため、再上場しても株の価値や株主の権利は復活しません。破たんではないけれど、証券取引所の上場基準を満たせなくなって上場廃止になることもあります。