2012年5月14日 08:47
マネーのトリビア (20) 企業が”破たん”したら、その会社の「株」はどうなるの?
例えば、有価証券報告書にウソの記載をしていたりした場合です。
このような理由で上場廃止のおそれがあると判断された会社については、証券取引所が審査を行います。
審査中、その株は「監理銘柄」に指定されますが、売買は行えます。
審査の結果、上場廃止に至らなければ「監理銘柄」から外れて元に戻されます。
例えばオリンパスは、巨額の損失を隠していたことが発覚して、2011年11月に監理銘柄に指定されましたが、2012年1月に指定が解除されています。
審査の結果、上場廃止が決まったら、その株は整理銘柄に指定されて上場廃止となりますが、会社が存続していれば株の価値や株主の権利は失われません。
再上場する可能性もないとはいえませんが、そのようなケースはこれまでのところないようです。
ただし、上場廃止になると、その株は取引所を通した売買ができなくなるので、株を売りたい場合は買ってくれる相手を自分で探さなければなりません。
また、保管振替は使えず、配当や売買益に対する税金の優遇は受けられなくなり、株主優待も廃止されることがほとんどなので、株を保有し続けるメリットよりデメリットのほうが大きくなくなってしまいます。