読む鉄道、観る鉄道 (12) 『旅の贈りもの 0:00発』 - ぶどう色EF58とマイテ49のミステリートレイン
後方1両はレトロな雰囲気の展望車マイテ49。
これは本当に古い車両で、1938(昭和13)年に東海道本線の客車特急「富士」用に製造された1等車だ。
このレトロな列車が、本作品では序盤の20分間と、エンドロールの背景として登場する。
EF58の銀色の帯は夜の明かりに照らされて独特の光を放つ。
特徴的な三軸台車を走行中にとらえたカメラアングルや、2枚窓から見えた前方展望もあってサービスたっぷり。
エンドロールでは運転台も見せてくれる。
まるでEF58のプロモーションビデオといっていいくらいだ。
マイテ49の豪華な車内も見所のひとつ。
大きな座席を窓側だけに置いている。
展望デッキもたっぷり見せてくれる。
『旅の贈りもの 0:00発』の公開から6年。今年10月にシリーズ2作目が公開される。
タイトルは『旅の贈りもの ~明日へ~』。
定年退職し、初恋の人に会うため、大阪から特急「雷鳥」に乗った男。
離婚した父の面影を訪ねて、名古屋から特急「しらさぎ」に乗った女。
東京から故郷の福井へ向かうバイオリニスト。
それぞれの旅の目的地は福井。
3人の旅はどう関わっていくのだろうか?脚本は前作と同じ篠原高志氏。