2012年7月23日 08:21
読む鉄道、観る鉄道 (13) 『カサンドラ・クロス』 - 細菌兵器に感染したヨーロッパ国際特急の運命
ガラビ鉄橋は現役とのことで、劇中で30年も使われていない鉄橋と言われるのに、レールの上面が錆びていない。
こうしたロケ地の都合は、映画ではよくある話。
しかし、架線のない線路を電気機関車が走り続ける場面はいただけない。
せめてパンタグラフを上げてくれたらよかったけど、残念ながら2基ともたたまれている。
列車の安全装置についても、この状況なら全車両にブレーキがかかるはず……、という場面がある。
撮影に使われた列車の編成は荷物車、1等座席車、寝台車、食堂車、2等車、最後尾にも緩急車を兼ねた荷物車らしき車両がある。
撮影専用列車だから最後まで同じ編成が使われている……、と思ったら、なぜかラストシーンでは客車が増えてしまった。
惜しい。
また、密閉隔離された列車は、窓の外から目隠しの板を取り付けられてしまうけど、これもラストシーンの車両ではなくなっている。疑い始めるとキリがない。
セリフではこの列車に1,000人の乗客がいるという。
食堂車と1等寝台個室を含めた数両の客車で1,000人は多すぎる。
ちなみに東海道新幹線の700系16両編成の定員が約1,300人だ。
カサンドラ鉄橋が危険だという乗客の証言で、「危険な橋だから下に住んでいた人は逃げ出した」