くらし情報『経済キャスター・鈴木ともみが惚れた、”珠玉”の一冊 (22) 「最後のバブル」の後は世界恐慌? 岩本沙弓氏が語る”世界経済の真実”(後編)』

経済キャスター・鈴木ともみが惚れた、”珠玉”の一冊 (22) 「最後のバブル」の後は世界恐慌? 岩本沙弓氏が語る”世界経済の真実”(後編)

市場となります。

鈴木 : 投機マネーが金融市場に流入してくるということですね。

分析のなかで、私が「おや?」と思ったのは、『金の部分本位制』の話です。

『金本位制の再開』をも視野に入れつつのドル高、ドルの復活ということですね。

岩本 : 金部分本位制は極論ですが、実は通貨体制は約30年単位で変化してきています。

1944年ブレトン・ウッズ体制(金本位制)→1971年ニクソン・ショック(変動相場制)→1999年ユーロ誕生。

30年間を一つのスパンとすると、次の新しい通貨体制が確立するのは2030年頃となります。

その「大転換」に向けて世界は動き始めている、そのようなイメージです。


鈴木 : 2030年というと、まだ十数年先の話ですが、その長期的な見通しのなかで、短期的には、今年中にもドル高円安に転換するというお考えですか?岩本 : そうですね。今年は世界が注目する一大イベントとして米大統領選があります。

もちろん、結果は出ていませんが、大方はオバマ大統領が二期目も就任するだろうとの予測のようです。

であるとするならば、過去に二期に渡って政権を握った例を振り返ると、レーガン、クリントン、ブッシュといずれも一期目と二期目とで、為替政策をガラリと180度転換させているのです。

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