”資源と中国に依存”のイメージは本当? オーストラリア経済の意外な事実とは?
が中心ではないということだ。
ホールダウェイ公使の示した資料によれば、オーストラリアの産業構造において、鉱業は9.5%を占めているにすぎない。
つまり、1割未満ということだ。
オーストラリアの産業構造においては、金融・保険サービスが10.6%、卸・小売が9.0%、一般的な製造業が8.3%、建設業は7.7%と「非常に分散、多様化されている」(ホールダウェイ公使)のが特徴。
しかも、これらの産業以外の「その他」も47%を占め、まさに”多様”な産業構造になっている。
さらに驚いたのが、オーストラリア経済が、それほど中国に依存していないという点だ。
最近よく新聞などに出てくる「中国経済が減速している」というニュースから、「では中国に依存しているオーストラリアはまずいことになるのではないか」と思う人も少なからずいるだろう。
つまり、鉄鉱石などの輸出先の中国経済が減速すれば、オーストラリアも道連れになるのではないかというイメージだ。
だがホールダウェイ公使によれば、これは大変偏った見方だ。同公使によると、オーストラリアの輸出状況において、2000年-01年に中国への輸出は、オーストラリアの輸出全体の5.7%を占め、2010年-11年には26.4%と確かに高まっている。