くらし情報『”資源と中国に依存”のイメージは本当? オーストラリア経済の意外な事実とは?』

”資源と中国に依存”のイメージは本当? オーストラリア経済の意外な事実とは?

だが、2008年の世界金融危機以降、オーストラリアは他の先進国をしのぐ経済成長を達成している。

2008年6月から2012年3月までのGDPの累積成長は、オーストラリアが9.0%であるのに対し、カナダは3.9%、米国は1.4%、日本はマイナス1.0%、ユーロ圏はマイナス1.8%、英国はマイナス3.2%であり、オーストラリアは、まさに”圧倒”している。

ホールダウェイ公使が講演で、「これだけ厳しい環境の中でも、いかにオーストラリア経済が堅調であったか分かると思います」と誇らしく話すのも納得だ。

では、他の先進国と比べて、「失業率」はどうか? 失業率というのは政治的にも怖い数字で、中東で起きた一連の民衆革命「アラブの春」は、若者の失業率の高さが、革命が起きた大きな要因だったといわれている。経済的にみても、失業していない人達は所得のある人、すなわち消費ができる人口であり、失業率はそれを測る重要な指標である。

2003年までさかのぼると、オーストラリアの失業率は、米国と同様の6%ぐらいだった。

だが、金融危機が増大するにつれ、米国の失業率はピーク時には10%にまで高まり、今も高止まりしている。

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