”資源と中国に依存”のイメージは本当? オーストラリア経済の意外な事実とは?
これに対しオーストラリアは現在の失業率は5%ぐらいになり、2003年に比べても低下しているのだ。
ホールダウェイ公使は、「我々としてはこれは自然の失業率でほとんど完全雇用に近い状態と思っている」との認識を示した。
つまり、雇用という側面からも、オーストラリア経済の順調さが分かる。
だが経済が好調と聞けば、「インフレ」「バブル」を心配する人も多いだろう。
では、オーストラリア経済は”過熱”してないのか、インフレ率はどうなっているのか、を見てみたい。
オーストラリアでインフレを注視・監督しているのは、オーストラリア準備銀行。
物価の安定のために、2~3%というインフレ率の幅を設けているという。
この幅は「ターゲットバンド」と呼ばれており、準備銀行はこれに照らして金利の調整を行っている。
問題はそれがうまくいっているかどうかだが、ホールダウェイ公使によれば、物価は見事にこの幅におさまっているという。
したがって、「オーストラリアにとっては、インフレは大きな問題となっていない」(同公使)。
また、世界的な金融危機の発端となった「住宅市場」についても、注目しないわけにはいかない。